浜離宮の梅と菜の花

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 日曜日の朝早く、天気が良くて晴れ渡っている。そこで、浜離宮恩賜公園で梅と菜の花の競演を撮ろうと思って出掛けた。千代田線で霞ヶ関駅にて下車し、そこからゆりかもめ新橋駅に歩いて行った。途中、とても暑くて、もう大汗をかいている。まだ、身体が寒い冬の気候からこの暑い気温に慣れていないようだ。ゆりかもめは、空いていて、皆、座席に座っている。隣の汐留駅が最寄りなので、そこで降りた。地上に降り立つと、高いビルや高速の高架が天を覆っている。方向を確かめようとしてiPhoneのグーグルマップで道順案内を開くと、徒歩4分と出たが、ビルや高架のせいでGPSが出鱈目になっていて、定まらない。仕方がないので適当に歩いて行ったら、ものの5分もしないうちに到着した。お正月に六義園で買っておいた都立公園共通パスで入場した。お花畑は左手にあるのは知っていたが、今日はひと回りして来ようと思って、右手に行った。松の御茶屋が復元されつつある。茅葺きの屋根も含めて、全ての材料が新しい。潮入の池をお伝い橋を使って渡る。途中、中島の御茶屋があり、更に進んで振り返ると、和式庭園の池とその御茶屋という純日本風の風景の背景に、屏風のように近代的な高層ビルが立ち並んでいるから、誠に不思議な感がしてくる。

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 お伝い橋を渡り終わってぐるりと左手に回る形となる。その潮入の池とほぼ同じ大きさの池があるが、それ全体が庚申堂鴨場の池(元溜)だったとは、ついぞ知らなかった。そこには、鴨場の遺構があって、説明も書かれていて面白かった。コンコンと音を立てて囮のアヒルに対し、引堀(クリーク)に餌があるよと知らせる。それにつられて野鴨が引堀に入ってくる。その様子を覗き穴から鷹匠が観ていて、それっという合図で捕獲者が出ていって野鴨を捕まえるというのは、宮内庁の鴨場と全く同じである。ただ、なぜ鷹匠があの役をしていたのか不思議だったが、実は昔は網で獲るのではなくて、鷹匠が引堀の両側に並び、一斉に鷹を放って野鴨を捕まえていたからだということが判明した。

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 最後にお花畑の方に回って、梅の花と菜の花の競演を撮ったが、まだ白梅だけで、紅梅はあまり咲いていなかった。その白梅の花もまだ満開とは言いがたくて、専ら菜の花ばかりが目立っていた。その黄色く一面に咲き誇る姿と、高層ビルと、更には空の青さのコントラストが美しい風景を織り成していた。

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 浜離宮の梅と菜の花(写 真)



(2018年3月4日記)


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