山車人形「日本武尊」
2006.10.28 Saturday | by 悠々人生
日本橋三越に買い物に行こうとして、地下鉄二重橋駅で降りて、丸の内を通って日本橋まで歩いていった。途中で、新丸ビルの地下から一階に出たところ、ちょうど千代田・江戸祭り2006で、各地からの山車人形が展示されていた。去年は江戸城を目指して山鉾巡行を派手に行っていたが、今年はいわゆる裏作の年で、そんな派手なことはしないようだ。おかげで、じっくりと山車人形を見物することができた。山車は、
羅陵王(八王子市横山町三丁目)、
張飛翼徳(栃木市万町三丁目)、
猩々(港区赤坂表一二町)、
小野道風(千葉県酒々井町)、
日本武尊(本庄市宮本町)、
神功皇后(高崎市八島町)、
山車雛形(川越市)
などである。今でこそ映像の世紀なので、これらを見てもそんなものかと思うが、そういうものが珍しかった江戸や明治期の人々がこれを先頭に祭りをしたのであるから、見物人は、さぞかし感激したのではなかろうか。
冒頭の写真は、埼玉県本庄市宮本町自治会所蔵の所蔵の、山車人形「日本武尊」であり、縁起によると、明治15年に三代目法橋・原舟月によって製作されたもの。人形は木彫りで、目にはガラス玉、歯には象牙を使用している。顔は本来は男性であるが、敢えて「やさしい」表情の顔つきに仕立ててあるとのことである。ちなみに、町名の額は、山岡鉄舟の揮毫という。
(2006年10月28日記)