明治神宮の秋の銀杏


 5月にご紹介したことがある明治神宮の絵画館につながる道の、そのまた脇道にある銀杏(いちょう)の木々である。黄色に色づいて、実に美しい。私のテニス・クラブの出口を出てすぐ左を向いて撮ったものであるが、俗世間とは無縁の世界に放り込まれたようで、心がしっとりとしてくる幸せな気分に包まれる。きょうも、良い日だった。




銀杏並木の四季






(2004年11月20日記)


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根津神社の菊


 根津神社の境内の楼門をくぐると、総漆塗りの華麗な権現造建築が現れる。都会の真ん中にあるとは思えないほど、静寂があたりを包んでいる。これはその脇に展示してあった、大輪の菊である。




(2004年11月3日記)




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新宿御苑


 おだやかな日曜日の昼下がりの新宿御苑である。遠くの方に建物が見えなければ、これが大都会・東京の、しかも一大歓楽街である新宿にある公園とは思えないほど、のんびりした風景である。画面の手前のところで芝生につっぷして倒れている男の人の無防備なところや、それから左手や右手にいるカップルの仲睦まじい様子などがとても良い。

 この画題は、イギリスの風景画家ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの描く一幅の風景画を彷彿とさせる。ちなみにターナーは、風景画家なのに黄色ばかりを使って、鮮やかな緑色を描くのが嫌いだったそうだ。その意味でも、この写真は。誠にターナー風である。

 ちょうど11月の初旬だったので、長い伝統を誇る「菊花壇展」を開催していて園内は賑わってはいたものの、それにしてもこの自然そのままの景色と、つくろぐ人々の姿、これらを切り取って一幅の絵にして、永遠に飾っておきたいほどである。





(2004年11月10日記)



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徒然024.落し物対策

 私は、あまり落し物をしない方である。もともと性格的に注意深いせいもあるかもしれないが、これにはコツがあるというか、それなりに色々と工夫をしているのである。

 たとえば数年前に初めて携帯電話を持たされたとき、これは間違いなく、そのうち落とすと思った。まだ出始めの頃であるから今のように折りたたみ式のものではなくて、ずんぐりした棒のような形をしていた。ズボンのポケットに入れたままでソファーに座ったら、スルリとすべり出てくる。いちいち気にしているのも疲れるので、ストラップでそのままズボンのベルトに留めることにした。そして電話本体はポケットに入れておくのである。ズボンから飛び出ても、そのストラップに繋がってブラブラと垂れ下がるので、すぐにわかる。

 これは安全確実だと思って自画自賛していたら、電話がかかってきた。出ようとして携帯をとりあげると、そのストラップが短いので、耳のところまで電話が届かない。「ちょっと待ってください」と大声でいってストラップをベルトから外し、そして耳のところに持っていくという面倒なことをしなければならなかった。これではとてもたまらないので、仕方がなく、ベルトに留める携帯電話専用のホルダーを買った。

 しかし、これも、電話がかかってきたら、いちいちホルダーから出さなければならない。確かにストラップをベルトに留めていた時よりは、電話に出るのが早くなったが、あまり便利になったとはいえなかった。そして、そもそも西部劇のガンマンのように、携帯電話が腰から飛び出てぶら下がっているというのも、これまた面倒なことである。

 そして、ふと思いついたのが、ストラップの代わりにビューンと伸びるバネのようなものがあれば、携帯電話に出るときに不都合がなくなるということである。いまでこそ、そういうものは簡単に手に入るようになったが、数年前には、携帯電話専門店をはじめとして近くの店のどこを探してもなかった。しかしあるとき、青山の趣味の店に行けば、ひょっとして売っているかもしれないと思いつき、青山一丁目のファンシー・ショップに探しに行った。店内にキティーちゃんもどきのピンクやらマリーン・ブルーなどの商品が雑多にいっぱい並んでいて、目がチカチカするような思いがした。しかしそういうものをかき分けかき分けして、目当てのものをようやく見つけることができた。プラスチック製のバネで、一方が携帯に繋げることができ、他方でベルトに容易に装着できる。これは便利なもので、やっと懸案が片付いた。

 また別の話になるが、去年、実家に帰ろうと思って、ラフな格好で飛行機に乗った。約1時間飛行した後、空港に到着した、さあ出ようとして立ち上がった瞬間、たまたま左手がポケットに触った。すると、ポケットがぺちゃんこなのである。確か、財布があったはずなのにと思ってポケットに手を突っ込んでみたが、何もない。そして右のポケットも探してみたが、ここにもない。どこで落としたかと考えてみたが、飛行機に乗るのはクレジット・カードを使ったチケット・レスなので、チェック・イン時点では財布は間違いなくあったはずである。そうすると、そこから飛行機に至るまでか、もしくはこの機内だが、別にトイレに立ち上がったわけだはないから、この座席の辺りかもしれないと思った。そこで、体を折り曲げて座席の下を覗いてみたところ、暗い中で、私の財布がゴロリと転がっていた。あった、あったと非常にうれしかった。

 しかし、なぜ私のポケットから財布が転げ落ちていったのかと、飛行機から降りながら改めて考えてみた。その日は、いつものスーツ姿ではなかった。はいていたズボンがたまたまカジュアル・タイプのポリエステルの生地だったので、すべりやすかったのだろうとしか思いつかなかった。しかしまた同じ目に遭うのも困るので、いっそのこと、財布をズボンに縛り付けておこうと思った。ちょうど、使わなくなった携帯電話のストラップがあったので、それを財布の一部にくくりつけ、他方をベルト通しの穴にしばりつけた。これで万が一ポケットから飛び出しても、大丈夫というわけである。これで、この一年くらいを過ごしてみたが、勘定を払うときも、別に財布を高く掲げるようなことはしないので、これで十分であることがわかった。

 そういうわけで、私の左ポケットには財布がくくりつけられ、右ポケットには携帯電話がバネで縛りつけられていて、まるで昔の西部劇の二挺拳銃のような次第となっている。それを見た家内が何か言おうとしたこともあったが、機先を制してなぜこうしているかを説明したら、「あなたらしい」と笑われてしまった。そうかなぁ。


【後日談】

 その後しばらくしてからのことである。夕方になって、オフィスからいつものように家路に着いた。到着して車から降り、つかつかと玄関の扉を開けてオートロックの前に立った。そして、鍵束付きの小銭入れを取り出そうと右のポケットを触ったが、あれれっ・・・ない。上着の中かと思って全部のポケットを探したが、やはり見つからない。一瞬、鍵を落としたかと思ったが、そういえばオフィスから帰る直前に、鍵付きのロッカーを閉めたので、その時点ではあったはずだと思い出した。では、そのときにそのまま机の上にでも置いてきてしまったのだろうと考えた。それから自分の部屋の扉を閉めたので、誰も入って行けないはずだ。

 ということで、鍵の在り処については心配する必要がないとして、ではこのオートロックを解除するのに、家内を呼び出さなければならない。インターホンで自分の部屋番号を入れてと・・・。ピンポーン、ピンポーン・・・。あれあれ、返事がない。お風呂にでも入っているのかなぁ・・・。はてさて、困ったものだ・・・と、難渋していたところに、何と都合のいいことに、その家内が玄関の扉を開けて帰ってきたではないか。こういうところが、私の運のいいところだと素直に喜んで「いや、ちょっと、鍵を忘れてきてしまってね」と照れながらいうと、「あらっ、珍しいわね。でも、ちょうど帰ってきてよかった。」、「いや、全く。で、買い物かい?」、「誰も帰ってこないから、ちょっと散歩してたの」、「ははぁ」と話しながら、エレベーターで昇って行き、部屋にたどり着いた。

 ちょうどその翌日は文化の日で休みだった。鍵がないのは不便だから、オフィスに取りに行こうかとも考えたが、別にこれといった外出の予定もないし、誰か家にいるということなので、そのままにしておいた。

 さて、その翌日の朝のこと、いつものように迎えの車に乗り込もうとしたところ、運転手さんが「お早うございます。お忘れ物がありましたので、肘掛のボックスに入れておきました。」という。あれれっ、ひょっとしたらと思いつつ、右肘の下のそのボックスを開けてみたところ、そこに、探していた鍵束がひっそりと鎮座していた。「ああ、ありがとう」と言いながら、何だ、オフィスではなかったのかと目論見違いに我ながらあきれてしまった。

 そこで、これはいけないと思い出した。やはり、これについても、バネでベルト通しの穴にしばりつけようと考え、近くの「オフィス24」に買いに行った。その頃には、わざわざ青山一丁目のファンシー・ショップまで行かなくても、その種の店内で普通に見かけるようになってきていたのである。ところが、ほんの数ヶ月ほど前にその店内で見かけた携帯電話用のバネが、もう消えてしまっている。店内の女性店員に聞いても、「あるとしたらこの辺りだが、もう置いていないかもしれない」と、誠に頼りない言い方をする。しかし、あきらめずに、そこのぶら下がっていた商品をひとつひとつめくっていくと、あった、あった。一つだけ、バネが見つかったのである。

 そこで、それを鍵束付きの小銭入れに付けて、右ポケットにバネをくくり付けた。西部劇の二挺拳銃どころか、三挺拳銃が出来上がってしまったのである。その格好で家に帰ると、早速、家内が「鍵、あったの?」と聞くので、待ってましたとばかりに「もちろん、これ!」と三挺拳銃を見せたら、大笑いされた。





(2004年10月7日記、11月5日追記)



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芸術の秋(根津神社の楼門)


 秋もたけなわ。根津神社に足を向けると、国指定重要文化財の楼門の赤い姿が美しい。その前で、3〜4人の芸大の学生がキャンバスを広げて水彩画の写生をしている。ふうむ、なかなか、上手である。




(2004年11月3日記)



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新札の発行


 きょう平成16年11月1日から、新札が発行された。1万円札は相変わらず福沢諭吉だが裏が鳥の雉から平等院の鳳凰に変わっただけ。それに比べて5千円札は新渡戸稲造から樋口一葉へと戦後初めての女性になり、千円札は夏目漱石より野口英世となって、これらは大幅に変わった。



それぞれの紙幣には、傾けると色や模様が変化するホログラムやら文字が浮かぶ潜像模様などが入れられて、偽造防止のためだとか。そういえば、偽造技術は日進月歩とか。あまり変わりばえしない1万円札も、表の左下には、しっかりと青っぽいホログラムが入れられていた。



 新しもの好きの本領を発揮して、お昼休みに私も早速、新札を入手できるかと期待して都銀のATMから現金を引き出したものの、旧札だったので、がっかり。しかし、わざわざ窓口で両替するほど熱心ではないので、そのまま帰ってきた。オフィスにたどりついて秘書の女の子にそのことをつぶやいたら、夕方にはどこからか新札を調達してきてくれた。そのやさしい心根に感謝感激である。思わず、このホームページに掲げてしまった。

 しかし考えてみると、日銀は、2年以内に旧札の回収を終えたいといっているので、むしろ旧札の方が資料的価値があるのかもしれない。というわけで、こちらも新旧比較の形で、その画像を記録しておこう。





(2004年11月1日記)



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