湯島の白梅


 2月になったので、近くの湯島神社に歩いていき、梅の花がふくらんでいるかを見てきた。まだちょっと早いようで、次の週末くらいから、見頃になりそうだ。もらったパンフレットを見ると、いろいろな行事というか、まるで学芸会のような催しが続く。

 それにしても、あの大量の絵馬を置いていった受験生たちの受験戦争は、いまが真っ盛りだ。我が家でも、甥っ子が奮闘中で、その健闘を心から祈っている。彼にとって、よい春になりますように。





(2002年2月5日記)




カテゴリ:表紙の写真 | 22:36 | - | - | - |
徒然016.まずい冗談
 日曜日の昼下がり、2月というのにぽかぽかと暖かい日差しが降りそそぎ、その中でテニスボールを追いかけて走り回っていた。すると、ごく最近われわれの仲間に加わった人で、同年代ながら実にテニスのうまい人がいた。そのプレースタイルは、身のこなしが非常に優雅でしなやかで、堂に入ったものなのである。ボレーするにも、ツツツーーとボールのところまですり足で走っていって、これをすくい上げたり、上から叩いたりして、それはそれは見事なものと感心するばかりである。

 それに比べてこちらとといえば、早いボールには手が届かないと最初からあきらめて走らないし、ボレーは足を出さないとしっかり受けられないのに、面倒なのでただ手をひょっいと出すだけときている。そういうぐうたらなプレーヤー連中の中で、このテニスのうまい人は、頭ひとつどころか、体全体くらい抜きん出ているというわけだ。それにその、ボールを追いかける華麗な身のこなしといえば、まるで山野をかけめぐる鹿かカモシカのごとく、というわけで、私はしばし見とれてしまった。ところが、その人の顔はというと、どう見てもわれわれより相当年輩ではないかと思われるのである。その大きな原因は、その人が真っ白の髪をしているからである。そう思い立った私は、「はあぁ、すばらしいですね。若者顔負けの見事な身のこなしだ。髪の毛が黒かったら、見分けがつかないな」と、声を掛けた。本心である。

 それを横で聞いていたM商事の部長は、「いやいや、あれは髪を白く染めているだけですよ」と、これまた歯の浮くようなお世辞を口に出したので、その人は、まんざらではない顔をした。そこで、よせばいいのに私は、「それじゃ、お若いときは、赤に染めていたのでは」と、何の気なしに口走ってしまった。すると、一部の人の顔つきが、さっと変わるのが目に入った。「あれっ、何か変なことを言ったのかなぁ」という気がしたものの、そのままプレーを続けた。そして、それが終わってコート横で休んでいたときに、その人の知人とおぼしき人から、彼の職業を聞いた。その人は、いまは大会社の社長だが、若かりし頃はその種の活動に熱心だった由。

 いや、まずい冗談であった。これから、気を付けようっと。






(2002年2月25日記)




(2002. 2.25)
カテゴリ:徒然の記 | 21:53 | - | - | - |
| 1/1PAGES |