徒然015.コンピューター・ウイルス
 いやはや、ついに私のところにも、コンピューター・ウイルスが来てしまった。幸いなことに、つい最近買ってきてインストールしたシマンティックのソフトが働いて、事前に止めてくれたので、事なきを得たのである。わずか8千円程度のものだが、実に安い買い物だった。常時接続のADSLを導入したし、OSをWindows XPにしたこともあり、もしやと思って買いに行ったのがよかった。良きにつけ悪しきにつけ、我ながら、時代の先端を行っているなと、変なところで自分に感心してしまったのである。

 ウイルス君がやってきたのは、友人からの電子メールである。メール・ボックスを開けてみたら、友人の特許事務所からのものがあった。「へぇ、珍しいなぁ、そういえば5月頃に、メール・アドレスを教えたっけ。それにしても、これ、初めてのメールだなぁ」と暢気に開けてみたら、中身はなくて、添付メールがある。これをクリックして開けようとしたら、赤い虫のマークが現れ、「バッドトランスBウイルスです」という表示が出て、びっくり仰天。そのままあわてて削除してしまった。だから、どういう性質のウイルスかはよくわからなかったが、どうやらメール・リストを勝手に開いて、その宛先あてに自分のコピーを添付して送りつけるものらしい。

 やれやれ、とんだ贈り物だ。「それにしても、彼、知っているのかなあ」と思いつつ、目の前の仕事を片づけているうちに、2〜3時間が経ってしまった。すると、電話がピロピロッと鳴り、その友人の声がした。心なしか、やや緊張した声で「こんにちは」というので、私は、「いや、しばらく。元気だった? ところで、ウイルスの件でしょ」というと、ほっとした様子で、「そうなんです。ご迷惑をおかけして。大丈夫でしたか。私の知り合いからのメールが感染していて、送られて来ちゃいまして」という。私は、「私のところは、ソフトがブロックしたから、ご心配なく。それにしても、こうやってあちこちにお電話されているんですか。たいへんですねぇ」ということになり、最後は笑って、電話はおしまいになった。

 いやはや、これからはもっと気を付けよう。このウイルスソフトのウイルス定義ファイルは、週に少なくとも2〜3回は、更新されている。それだけ、新種のウィルスが出ているのだろう。やっかいなことだ。きょうも、Windows XPにセキュリティ・ホールが見つかったという。修正ソフトを早速ダウンロードして、インストールしてみた。いたちごっこだとは思うが、できるだけ、手を尽くしていくしかない。



(2001年12月20日記)



 【後 日 談】

 さて、これを書いてから約1ヶ月後、私の大学時代の同級生から次のような電子メールが舞い込んできた。「いきなり用件から入ります。とんでもない連絡ですが、私のPC経由で皆様のPCが悪質なウイルスに感染した可能性があります。至急下記に転送いたしましたメールの内容に沿ってチェックの上、もし感染していましたら削除してください。」とあり、「”sulfnbk.exe”というファイルを削除してください」というのである。

 いや、これは大変だということで、あわてて自分のOSをチェックしたら、該当ファイルがなかったので、ひと安心した。しかし、話はこれでは終わらなかった。同じくこの電子メールを送られた同級生から「あれは、デマ・メールだから、あのファイルを削除したらだめだ」というメールが送られてきたかと思うと、さらに別の同級生から、「あの、デマ・メールには、『バッドトランスB』という本物のウイルスが付いていたぞ」という連絡があった。もう、笑い話もいいところである。うーむ、勉強になった。世の中、知らないということは、おそろしいものである。


カテゴリ:徒然の記 | 21:52 | - | - | - |
| 1/1PAGES |