五月人形


 五月人形を撮りたいと思ってデパートに行ったが、そこにあったのは、赤いよだれ掛けをした金太郎とこの甲冑であった。京都甲冑という表示があったけれども、一体が30万円とか、50万円、果ては300万円近いものがあった。しかし、私はどれも好きではない。まあ、美術品もどきとして飾るのも一案ではあるが、年代物ならともかく、こんなものは何年経っても古美術品としての価値もないであろう。

 私の家では、息子が生まれたときに、私の母が記念に武者人形を買ってくれた。それが、凛々しい顔で、いっぱしに鎧を着て刀を差し、弓矢を持って両足を踏ん張っているのである。息子はそれをどういうわけかとても気に入って、いつも机の前に置いている。外国へも持っていったし、外国から帰るときに周囲のガラスが割れたけれども、それでもそのまま飾っている。いまや既に弓矢の一部が欠け、兜の付近も相当に痛んでいるが息子はなお捨てようとはしない。いまどき、とても珍しいことだと思う。私たちもそれを見て、心がなごむのである。この調子だと、息子は未来の奥さんも、とっても大事にしそうな気がする。





(2001年5月22日記)




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神田祭りの迫力



  セイヤッ! セイヤッ! 
   おおっと、そこの姉さん、ちょっと痛いじゃないか!
   そこのトンカチ!何を馬鹿いってんだよっ! セイヤッ!
   さっさとお担ぎ! セイヤッ!
   セイーーノーーゥッ! セイヤッ! 
   ああっ痛ってえ! くそぅっ!



 なんていう話を、この大音響の中でしているのかもしれないが、それにしても、まあ何とすごいお祭りであることか・・。などとつまらないことを言っていないで、こちらも セイヤッ! セイヤッ! 






(2001年5月16日記)




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