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徒然253.上野動物園のハシビロコウ

上野動物園のハシビロコウ



 上野動物園の夏(写 真)


 8月中旬に1回、そしてまた9月になってさらに1回、上野動物園に行った。自宅から歩いて15分程度の距離なので、いつでも行けるという気がするものだから、そういうところに限って、結果的にはあまり行かないということになる。ただ、今回は8月に行ったときに、年間入場券を購入したので、それこそ不退転の決意?でこれから通うことにした。というのは、写真の被写体としての動物は、そのままでも絵になるし、ましてや美しい姿勢や微笑ましい様子が撮れれば思わずうれしくなるから、なかなか魅力的なのである。

雌のシンシン


 ところで最近の上野動物園といえば、特にパンダと鳥のハシビロコウに熱狂的なファンがいて、毎日通ってそれぞれの写真をインターネットに載せると聞いた。はあ、そんなものか、それほど面白いのなら、私もその写真を撮って来ようと思って、パンダの雄のリーリーと雌のシンシンを撮りに行ったのが昨年8月のこと。それ以来、すっかりご無沙汰していた。それからもう1年が経ち、この間、パンダのシンシンは、7月に可愛い赤ちゃんを産んだものの、残念なことにすぐに死んでしまった。パンダの赤ちゃんは未熟状態で生まれることが多いので、その半数も生きられないそうだ。本当にかわいそうな出来事だった。それで、最近のシンシンはどうしているのかと思ったら、いつものとおり、黙々と竹の葉っぱをむしゃむしゃ食べていて、それを見たときには少しホッとした。

> 上野動物園のハシビロコウ


 前回も撮ったのだが、不忍口近くのフラミンゴの向かいのケージに飼われているハシビロコウ(嘴広鸛)という鳥は、なかなか面白い。最近、NHKでこの鳥の生息地に行ってその野生の姿を紹介するテレビ番組が放送されていた。ご覧のとおり、正面から睨み付けられると、いかにもワシはワルだぞと言わんばかりの、ものすごく怖い顔をしている。しかし、横顔を見ているとなかなか愛嬌があり、特に頭の後ろの羽根が寝癖のついた毛のようにはね上がっているから、その前のバカ真面目な表情とアンバランスで、自然に笑えてくる。

上野動物園のハシビロコウ


 そのNHKの番組によれば、このハシビロコウは東アフリカの南スーダンからザンビアあたりの湿地に生息していて、沼地などにいったん降り立つと、じぃーっとして、微動だにしないそうだ。そして、自分の姿を完璧に風景に同化させてしまう。その姿勢で待っているのは、もちろんエサとなる肺魚で、これが息継ぎのために水面に浮かんでくるところを機敏に動いて、ばくっと咥えて飲み込んでしまう。そういうことを日がな一日、やっているそうだ。朝から晩までじーっとして動かないのである。そんなことを思い出して、もう一度このハシビロコウの顔を見ると、なかなか一筋縄ではいかない表情をしている。そうか、ポーカー・フェイスがこの鳥の特徴かと思ったその瞬間、ガバッと口を開けて、笑うような表情を見せた・・・なんだ、笑えるのか、この鳥・・・。なお、私のほか、キャノンのカメラを手に持って、ハシビロコウを根気よく追いかけている年配の女性がいた。ははあ、この人は、前述とは別のNHKの番組に出ているのを見たことがある。パンダの場合と同じく、ハシビロコウの写真を撮ってそれをインターネットで公開している人らしい。

上野動物園のハシビロコウを好きな人


 ゴリラのムサシを前にして、面白がっているインド人のカップルがいた。そうだろうなぁ・・・この面白さは、万国共通なんだ・・・。特にムサシは、いつも思索にふけっている哲学者のような風貌と態度だから、より面白いのかもしれない。次の虎の住処では、一頭の虎が縄張り中を行ったり来たりして、いやまあ、その迫力のあることといったら、ない。ある時は、私と目が合ってしまい、心臓がドッキンと大きく鳴ったような気がした。これは、野生では出会いたくない猛獣の代表例である。それに比べて、新しく獣舎が完成した白熊くんは、さほどの迫力ではない。

ゴリラのムサシを面白がっているインド人のカップル


ゴリラのムサシを面白がっているインド人のカップル


 猿山では、赤ちゃん猿が、お母さんにしがみついて、とても可愛かった。また、小猿どうしでじゃれあっていたが、これも人間と同じで、こうやって成長していくのかと思った。猿ではないが、ミーア・キャットも、なかなか面白い獣である。アフリカの元々の生息地であるサバンナでは、地上にも空にも敵が満ち満ちている。そこで一匹が見張り役として小高いところに立ち上がり、辺りを見回し、ついでに空も見上げるということをやっている。こんな動物園のケージの中という安全な場所でもやっているので、これはDNAがなせる習性なのだろう。因果なことだ・・・。そのほかでは、オレンジ色の嘴が目立つ、オニオオハシがなかなか見応えがあった。ううむ、やはり、動物園は、面白い。

虎と目が合う


白熊


お母さんにしがみついている赤ちゃん猿


ミーア・キャット


オニオオハシ




(2012年 9月 1日記)


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