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徒然252.浅草サンバカーニバル

浅草サンバカーニバル



 浅草サンバカーニバル(写 真)


 いやはやともかく暑かったというのがまず第一の感想で、そのような厳しい天候の下での出演者の皆さんのとめどもないエネルギーと情熱に感嘆し、最後に大音響のサンバのリズムがまだお腹に響いているようだ。これが、2年ぶりに開かれた浅草サンバカーニバルの感想である。この日、朝起きてみて、気温が高くなかったら早めに行って写真を撮る場所を確保しようというつもりでいた。ところが、朝9時の段階でもう外気温が33度を上回っているようなので、とたんに出かける気分をなくして、家でのんびりとしていた。それでお昼になり、家内と一緒に御徒町の風月堂の2階で、のんびりと海鮮パスタなどを食べていた。食事後、そういえばここから銀座線で浅草はすぐ近くだと思い出し、やっと見物する気になってきた。iPhoneで調べると、浅草より手前の田原町駅で降りれば、パレードの終点へ最短距離で行けることに気が付いた。パレードの出発は午後1時半だ。今ちょうどその時間なので、これは間に合う、カメラバックも持っている、暑ければそのまま帰ってくればよいと思って、地下鉄に乗った。



浅草サンバカーニバル



浅草サンバカーニバル


 以前、何回かこの浅草サンバカーニバルを見物したときは、いずれもパレードの出発点である浅草寺の二天門の近くの馬道通り西側で見ていた。自宅から、都バスで行くと、浅草寺の北に停留所があるからだ。ところが、この日はそういうわけで、パレードの終点(スタート)近くの、雷門通り南側での見物となった。有料席を買うという手もあるのだが、7月中に締切となるようだし、そもそも私が写真を撮るというのは気まぐれだから、せっかくチケットを持っていても、果たして実際に行って写真を撮りたいという気になるかは、わからない。というのは、特にこのイベントは、盛夏に行われるものだから、まず暑くてかなわない。次に、雨模様だったら、カメラが気になるから行くはずがない。そもそもそのときの元気さの具合によるというわけである。



浅草サンバカーニバル



浅草サンバカーニバル


 田原町駅で降りて、雷門通りへと向かった。すしや横町の出口の雷門通り南側まで行き、そこで見物することにした(地図)。たいへんな人混みだけれど、立って見てカメラを構えるくらいの余地はある。でも、被写体まで遠いから、35ミリ換算で400mmの超望遠レンズの出番となる。これだと、かなり遠くまでくっきりと撮れる。それでパレードが来る方向に構えて気がついた。そちらの方は直射日光が当たるので、何の工夫もいらない。ただ、動きが速いから、シャッター優先モードの400分の1秒程度にするだけだ。ところが、パレードが目の前に来ると、困ったことが起きる。つまり、私の立っている雷門通りの向かい側に猛烈な直射日光が当たっているせいで、それが背景になると、踊っている出演者の皆さんが建物の影に入って真っ黒に写ってしまうのだ。そこで、測光を中央重点とし、露出補正を+1.7くらいにして、ちょうどよかった。ちなみに、+2.0だと、露出補正効果が強すぎた。



浅草サンバカーニバル



浅草サンバカーニバル


 そういうことで、パレートがやや遠くにあって直射日光が当たっているときには単なるシャッター優先モードとし、目の前に来ると、露出補正をあわてて+1.7に切り替えるということをしていた。ただ、今から思うと、測光を中央スポットにしておけば、そんな必要もなかったのかとも思っている。次回、試してみようと思う。なお、太陽が落ちてくると、シャッター優先モードが400分の1秒では暗くなってしまう。そこで、250分の1秒にしたら、案の定、手を振っているときのその手の先が、かなりブレていた。技術的なことは、その程度であるが、この雷門通りのパレードの視線の先には、今年5月にオープンしたばかりの東京スカイツリーが道に覆いかぶさるように鎮座していて、なかなかの眺めである。夜になると、スカイツリーが白や紫に彩られて、さぞかし華やかなものとなるに違いない。今回の出し物にも、スカイツリーの形の飾り物を被った人がいて、面白かった。



浅草サンバカーニバル



浅草サンバカーニバル


 さて、肝心のパレードだけれど、今年は、テーマや衣装や出し物と山車にいろいろと工夫があった。ブラジルからの直輸入ではないものをめざし、これらを作ったり企画した人たちは手間と時間と費用をかけて、さぞかし大変だっただろうと思う。しかし、申し訳ないが、若干、一部の企画が空回りした感がなきにしもあらずというところである。たとえば、日本調を出そうと、鳥居、縁日の綿菓子、黄金小判を背負った招き猫、七福神の山車などが出てきて、びっくりした。それはそれで新しい試みでチャレンジはすること自体はよいことだが、やはりサンバには合わないのではないだろうか。私などは、サンバといえばまずは、カーホ・アレゴリア(アレゴリア)という大きな山車が出てきて、そこに超美人が乗り、まあこれ以上はないと思うほど豪華絢爛たるファンタジア(パレード用衣装)を来た踊り手が踊りまくるというのを思い浮かべる。その山車と衣装の色感覚と音楽やリズムと踊り、そして最後に個々のダンサーの魅力、それらの総合的な調和というのがサンバの醍醐味なのだ。それにしても、今年は、日本調だけでなく、アラビアン・ナイト風の企画もあったし、駱駝の格好の人もいたし、鍵を模した飾りを付けたドレスの人もいたし、インディアン風の人もいた。まあ、その日本調も、ここは浅草だと思えば、妙に調和しているからむしろ当たり前か・・・ともかく、面白かった。関係者の皆さん、暑い中、本当にご苦労様。



浅草サンバカーニバル



浅草サンバカーニバル


 なお、サンバカーニバルの隠れた威力にびっくりしたことがある。我々見物人の前の身障者優先席にいた男性のお年寄りのことだ。外国人ダンサーが、手を振り、腰を振り、胸を振って近づいてきた。すると、すっくと立ち上がったではないか・・・それを見ていた見物人から、「おおっ」という声が一斉に上がった。しかもそれから、よろよろと前に歩いて行く。あちこちからハァーというため息とともに、「あの人、歩けるのか・・・」という声が上がる。そして何と、キヤノンの立派なカメラを取り出して、バシャバシャと撮り始めたので、見物人一同が驚いた。このサンバのダンサー見物は、老人の回春効果もあるらしい。なるほど、ここはまさに、浅草である。



浅草サンバカーニバル





(2012年 8月25日記)


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