<< カラビ=ヤウ多様体 | main | 徒然249.多摩おわら風の盆 >>
徒然248.第24回 東京湾大華火祭

レインボーブリッジと、青いライトアップがされた東京タワー



 東京湾大華火祭(写 真)


 3週間前に、立川の花火大会に出かけて、少しは花火の写真を撮るのに慣れたかなと思ったので、今シーズンにもう一回、どこかで花火が撮れたら理想的だと思っていた。ただ、問題は撮る場所である。人混みの中や、周りに建物とか街路樹などがあって視界の妨げになる所だと、写真にならない。そう思っていると、昨日、明8月11日に東京湾大華火祭があるというポスターを見かけた。これも、あの隅田川花火大会と同じで、都心で行われるから場所的には自宅から近いものの、撮影する場所が難しい。さりとて、今からでは有料席など、あるはずがない。屋形船に乗るという手もあるが、ゆらゆら揺れては写真どころではない。日航ホテルなどで食事しながらという案もあるが、ガラス越しでは室内の照明が写り込んで、こちらも写真にならない・・・でも、何とかならないかとネットを見ていたら、ひとつだけあった。お台場のアクアシティ・メディアージュで、屋上に椅子付きの観覧席を設けるというのである。1000席あり、朝10時から指定券を配るというので、自宅から45分かけて現地に行ってその券を入手した。配布前30分前に着いて448番目のJ席24番である。

東京湾大華火祭


東京湾大華火祭


 お昼は、帝国ホテルで、我々夫婦、娘夫婦と初孫、息子夫婦とで行う家族会で食事をした。私は、初孫ちゃんの正面に座って、パチパチッと写真を撮った。そのときの連続写真のバチバチバチッという機械音が面白かったらしくて、初孫ちゃん、自分もやりたいというので、撮らせてあげたら、自分で撮った写真を確認して大層よろこんでいた。家族で久しぶりによもやま話をして、それが終わっていったん家に帰った。それから午後7時開始の花火に間に合うようにと、またお台場に出かけたのである。午後5時40分頃に新橋でゆりかもめに乗ろうとしたら、何と、乗るまでに30分待ちという混雑ぶり。しかも、暑い。人混みの熱気と30度を超す暑さ、そして湿度の高さで、不快指数は相当高かったはずだ。それでも、やっとゆりかもめに乗り込んだ。中は涼しくて快適である。動く車窓より見下ろしていたら、途中、竹芝桟橋などで大勢の人たちが地面にビニールシートを敷いて座り込んでいる。ああいうところで見物ができるとは思わなかったが、それにしても、たかが花火を見るだけでも大変だ。

東京湾大華火祭


東京湾大華火祭


 お台場の駅に着いた。こちらも混雑の極みであったが、まだ6時半前だったので、アクアシティの建物の屋上に向かった。するとそこには、確かに1000を超える席が設けられている。無事に指定の椅子へと着席した。後ろの人に迷惑とならないよう、自分の眼の高さに三脚をセットしたところ、困ったことに気が付いた。何とまあ、視界の正面に街灯のような水銀灯がある。これは写真に写り込むから困るなと思っていたら、始まる直前に、ちゃんと消してくれた。主催者による配慮が行き届いていて、誠に有難い。次に気が付いた問題は、右手に避雷針があって、その右手方向に花火が上がると、それで花火が縦に分断されることである。まあ、これは仕方がないので、そちら方面の花火は、捨てることにした。ただ実際には、右手方向には、あまり上がらなかった。しかし、画面で見る花火が中央ではなく、右手に位置しているような構図になっているのは、右手にある避雷針を避けた結果である。

東京湾大華火祭


東京湾大華火祭


 時間になり、花火大会が始まった。すると、またひとつ困ったことが起こった。この建物は7階なので、外は見下ろさなければならないから、低い花火は私の席からはもともと見にくいのであるが、ただでさえそうなのに、そちらの方向に、郵便ポストのような構造物があって、邪魔になる。まあ、これは今更どうしようもないので、それも捨てることにし、中程度の高さ以上の花火を狙うことにした。やがて打上げは本格化した。大小の花火がシュルルッと音を立てて次々と上がり、ドーンという音とともに体全体に爆発のショックが響くというのは、いつもながら心地よい。テレビではなかなか味わえない夏の風物詩である。花火には、シュルルッと上がるときにどんな形と色なのかを推測して楽しみ、実際にそれを眼にして楽しみ、それから音と体で感じてまた楽しむという三つの楽しみがある。ところが写真にすると、その楽しみと感動が十分に伝わらないので、いささか残念ではある。

東京湾大華火祭


東京湾大華火祭


 前回の立川花火大会のときにも感じたが、シュルルッと上がるのが高いと、大きい花火が来るなと誰にでもわかる。しかし、それ以外の花火は、事前に研究しておかないと、そもそも撮った写真の画面から外れてしまって、良い写真というものはなかなか撮れるものではない。加えて、この日はにわか雨も予想されるほどの曇天で、雲の位置がとても低かった。このため、ドッドーンと大きな音とともに打ちあがった花火は、その垂れこめた雲を突き抜けて上がり、そこで花火の火の球を開くものだから、大きな花火球の下半分しか見えない有り様。これには見物人から失笑が漏れた。私も、こんな花火は見たことがなかったが、まあ、仕方がない。加えて、正面が東京の街なので、街の灯が明る過ぎる。だから、それが垂れこめている雲に反射し、花火の背景がぼんやり明るくなってしまう。これも、写真にはよろしくない。まあ、それやこれやで、本日の舞台設定は、あまりよろしくなかった。

東京湾大華火祭


東京湾大華火祭


 ともあれ、そういう細かい舞台設定のことはともかくとして、そもそも花火を撮るのは、なかなか難しい。加えて、画面に花火をどうはめ込むかという問題以上に、撮影の諸元を設定するのがこれまた難しい。もちろんこの花火には、予めセットできる「花火」という項目がある。それで撮ると、諸元は、絞り値F/9、露出時間4秒、ISO感度200、露出補正が−1ステップというもの。この設定は、大玉の普通の花火を撮るには最適だが、特にスターマインなどの光量の多い花火を撮るときはほとんどが光でつぶれたようになってしまって、うまくいかない。露出補正をもっと下げてみたが、そうすると今度は大玉の花火だったりして、タイミングを逃す。また次回以降の研究課題としたい。

東京湾大華火祭


東京湾大華火祭


東京湾大華火祭


 帰り際に見た、レインボーブリッジと、青いライトアップがされた東京タワーの組み合わせ(冒頭の写真)は美しかった。ところでこの帰り、ゆりかもめのお台場駅から帰りの電車に乗ろうとした。そうしたところ、60分待ちといわれて閉口し、りんかい鉄道のテレポート駅まで歩いていった。その駅の近くのダイバーシティ・ビルの前に、眼を光らせたガンダムの巨像があった。2009年6月にお台場の潮風公園に期間限定で置かれて好評を博し、それから静岡に持っていかれ、そしてまたこの地に置かれたものだ。この像が、近未来的というか、暗い夜闇の中でこの一角だけが明るく、なんとも言いようのない存在感を表していた。

ダイバーシティ・ビルの前に置かれたガンダムの巨像





(2012年 8月11日記)


カテゴリ:徒然の記 | 23:16 | - | - | - |