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徒然227.日比谷公園の春

日比谷公園の菜の花の蜜を吸う蜜蜂



 日比谷公園の春(写 真)


 私のオフィスの近くに、日比谷公園がある。春夏秋冬、四季折々の花が咲く、西洋風のすっきりとした公園である。私は若い頃から、疲れた体と頭をリフレッシュするために、昼休みに時間がある限り、しばしば散歩している。さて、3月も終わりになり、いつもの年であれば、そろそろ染井吉野の桜が満開となる頃であるが、今年は開花が遅れていて、ようやく高知県で咲いたという報道があった。桜には早いが、とっても天気が良いので散歩する気になった。オリンパスE−P3のカメラを片手に日比谷公園に向かった。



鶴の噴水


 今日は、厚生労働省の向かいの霞門から入る。すぐに、鶴の噴水である。紅葉の季節は、この池の周囲は、実に美しい。一昨年の私が撮った写真を見て比較していただければわかると思う。また、この鶴は、真冬に雪でも降ったり東京が氷点下になったりすると、次の日の新聞でその写真が取り上げられることが多い有名な噴水である。



クリスマス・ローズ


 その池の脇の道路を行くと、フラワーポットに、下向きの花が植えられている。ああ、これは、クリスマス・ローズだ。いつ見ても下向きに咲いている、稀代の恥ずかしがり屋だから、写真を撮るのに苦労する。この日も、下から上向きにカメラを構えて、パチリと撮ったのだけれど、ぶれて焦点が定まらない。それにしても、早春の季節に咲くのに、なぜクリスマスという名がついているのかと不思議に思う。この点、原種の「ノイガー」という花は本当にクリスマスの頃に咲くのだけれど、「レンテン・ローズ」という花は2月から3月にかけて咲き、日本では、これらをまとめてクリスマスローズと呼ぶそうだ。



水仙の花


 あった、あった。水仙の花が・・・早春にはこれがないと・・・しかし、福井県産の可憐な花ではなくて、黄色くて力強い西洋水仙の花である。せっかく写真を撮ったものの、土の泥が花びらに付いて、あまり美しくない。そこで、白くて小さい方の水仙の花の写真を載せておこう。



山茱萸(さんしゅゆ)


 木の枝に、黄色い小さな花がいっぱい集まっている。ああ、これは、山茱萸(さんしゅゆ)、別名、春小金花である。昔、家内と多摩の方を散歩していたとき、この木を見つけて、「なんの木だろうね」などと話していた。すると、近くにいたおばさんがいきなり「庭のさんしゅの木いぃぃに・・・鳴る鈴ぅかぁけぇて・・・えぇぇ・・・」と稗搗節(ひえつきぶし)を歌い出したので、びっくりしたことがある。それ以来、この木を見ると、それを思い出すのであるが、実はこの歌詞は訛っているのであって、本当は「庭の山椒の木」だというのである。



松本楼


 松本楼の前を通った。窓に飾られている花が美しい。スイスのルーツェルンの街を思い出す。しかし、私などはこの建物を見ると、かつての学生運動の際に火炎瓶で焼かれてしまったり、それで再建されて、記念日に10円カレーをする店というイメージが強い。これまで何回か、二階のレストランでお客さんと食事をしたが、味の方は、比較的プレーン過ぎて、美味しかったという記憶はあまりない。まあ、趣味の問題なので、お許し願いたい。



紅梅


 松本楼の近くに、紅梅が咲いていた。しかし、梅が咲き始めてもう一月くらいだから、咲き終わりの頃である。香りも、すでに失われている。それでもいくつか八重の梅が咲いていたので、それをカメラに収めた。



菜の花と蜂


 さて、テニスコートの脇には、菜の花が真っ盛りである。香りがとても強くて、近くにしばらくいるだけで酔いそうである。じっと眺めていると、蜂が飛んできた。花から花へと、忙しく飛び回る。シャッター・スピードを320分の1秒にして、写してみたら、まあまあの写真となった。



大噴水の広場での家族


 大噴水の広場に出た。勢いよく、水が吹き上がっていて、それが強い風に吹かれている。風下に行くと飛沫がかかるから、たまらない。それを避けてぐるりと回ると、お父さんとお母さんらしき二人が、子供たちと噴水の脇に座っている。昼休みに会社が抜け出してきたお父さんと、その家族らしい。日頃、忙しくて、家族と過ごす時間がないのかもしれない。こうやって、触れ合いの時間を大切にしているのだろう。



ピンク色の乙女椿



花屋さんの日比谷花壇の建物


 その広場の脇に、ピンク色の乙女椿が咲いていた。実に可憐な姿である。いつ見ても良い。私にとっては、早春を代表する花である。花屋さんの日比谷花壇の建物がある。何年か前に立て直して、それ以来、なかなか感じが良くなった。



寒緋桜(かんひざくら)



第一花壇越しに見るペニンシュラホテルと寒緋桜


 第一花壇の方へと行く。桜のような花だと思ったら、寒緋桜(かんひざくら)と書いてあった。でも、咲くには咲いていたが、花はすべて下を向いている。まだ早いのだろう。第一花壇越しに見ると、ペニンシュラホテルと、かつてマッカーサー司令部が置かれた生命保険会社の建物とが見える。そこから第一花壇を抜けて、日比谷交差点の方へと歩いて行った。その途中、ポピーの花を見かけた。



ポピーの花



(2012年 3月29日記)


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