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徒然215.皆既月食

皆既月食。東京都文京区にて。2011年12月10日午後11時8分


 昨日の真夜中に皆既月食があった。すなわち12月10日午後9時45分から始まって11時5分に皆既の状態となり、それが50分ほど続いた後、午前0時18分に元の満月にもどった。皆既月食とは、太陽と地球と月とがこの順番で一直線に並び、月が地球の影に隠れる現象である。ちなみに、日食は太陽と月と地球が一直線に並んで、太陽が月の影に隠れる。月食と日食との差は、日食の場合は太陽がくっきりと月に隠されるが、月食の場合はそうではなくて、隠された月のその部分が茶色やオレンジ色になる。これは、大気があるかないかの差である。月には大気がないのでその影がくっきりとしているが、地球には大気があり、それが太陽の光を乱反射して、それで影がはっきりしないのである。

 まあ、ということをあらかじめ勉強し、ついでに2〜3ヶ月前にネットで購入してまだ使っていない超々望遠レンズを持ち出して、撮ろうとした。ところが、自宅マンションのベランダから見えるはずの月が、なかなか視界に入らない。空の半分が雲に覆われているからかと思ったが、それにしてもまだ月が見えないというのは、変だ・・・ということで、外に出て空を見上げてみると、何と、月は真上にある。これではベランダからは見えないはずだ。

 そこで、自宅マンションの屋上に上がることにした。カメラにレンズをセットし、それに三脚を抱えてエレベーターで14階に上がり、そして屋上に繋がる階段を登る。いつもはこの階段の入り口の扉には鍵がかかっているが、今日は開放されている。既に先客がいるらしい。そこに上がっていくと、東大病院の先生一家と、高校生の坊やがいた。そうこうしているうちに、東大病院の別の先生一家もやってきた。やはり、こんな冬の寒空に暖かい家から出てきて天体現象を見ようなんていう物好きは、インテリか高校生に決まっている。

 さて、私はその狭い屋上の一角に三脚を広げさせてもらい、オリンパスE−P3に、ケンコー500mm望遠ミラーレンズをセットした。よく見ると、このケンコーのレンズには、「Made in Korea」とある。何しろ、使うのは今日が初めてで、そもそもカメラにセットできるのかと思っているくらいだから、我ながら手つきが心許ない。しかも、ターゲットはほとんど真上である。三脚のひとつの脚だけ長くして、何とかセットできた。ところが、超々望遠レンズというのは、視界が狭いから、なかなか月が視野に入らない。しばらく探して、やっと画面の真ん中に捉えることが出来た。ここまで数分かかり、もう皆既月食か始まっている。

 私は、最近は近眼プラス遠視気味になり、実は裸眼では月をくっきりと見ることが出来ない。これは仕方がないことだが、その点、このカメラのスクリーンを通して、よく見えるので、つぶさに観察することが出来た。だいたい、このケンコー500mm望遠ミラーレンズというのは、いわゆる反射鏡型で、表から見ると前の大きなレンズの真ん中に黒い丸型の反射鏡があるから、最初はこんなもので果たして見えるのかと思っていたが、いやいやこれほどはっきりと見られるとは思わなかった。良い買い物をしたと思う。

 そういうわけで、冒頭の写真は、皆既月食が始まったばかりの12月10日午後11時8分のもの、下の写真は、同59分のものである。前者はホワイトバランスをオートにし、後者は電球にしてみた。どうも、前者のオレンジ色かかったものが、肉眼で見た色に近いと思ったが、後者つまり下の写真の色も、月を普段から見慣れている人には違和感がないものだと思う。

 ちなみに、日本での皆既月食は、前回は2007年8月28日だったそうだが、次回は2014年10月8日とのこと。


皆既月食。東京都文京区にて。2011年12月10日午後11時59分





(2011年12月11日記)


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