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徒然197.新宿御苑の春の薔薇

新宿御苑の春の薔薇


 5月下旬は、春の薔薇のシーズンである。土曜日の午後、大学院での講義の後、天気が良かったことから、カメラを持って新宿御苑に向かった。奥の大木戸門に近いところに、ヨーロッパの雰囲気そのもののフランス式整形庭園があり、プラタナス並木に囲まれたバラ花壇が見頃なのである。この花壇には、100種500株の様々な品種のバラが植栽されている。折しも、爽やかな初夏の風が吹き、咲いたばかりの薔薇の花々のかぐわしい香りに囲まれて咲き誇っている。

新宿御苑の春の薔薇


 ああ、これは見事だ・・・。私はよく旧古河庭園に薔薇を見に行くが、こちらも素晴らしい。色といい、形といい、香りといいこれほど多種多様な花の種類があるとは思わなかった。東京ドームでの世界ラン展での蘭の種類の多さにも感心したが、この薔薇もそれ以上に多様性がある。これは品種改良の歴史が相当あるなと思ったら、やはりそうだった。元々はチベット周辺、中国の雲南省からミャンマーにかけて自生したていたものが、中近東経由でヨーロッパへ、また極東経由で北アメリカへと伝わったらしい。ウィキペディアによると、エジプトの女王クレオパトラはバラを愛好し、ローマ皇帝ネロもこれを好んだが、中世ヨーロッパではバラの美しさや芳香が「人々を惑わすもの」として教会によってタブーとされたらしい。いつの時代にも、野暮な人たちがいたものだ。その禁令も、ルネサンスで解けたばかりか、カトリック教会は聖母マリアの雅称として「奇しきばらの花」と呼んだというから、いいかげんなものである。

新宿御苑の春の薔薇


 その後、近代になってナポレオン・ボナパルトの皇后ジョゼフィーヌはバラの愛好家で、ヨーロッパはもちろん日本や中国など世界中からバラを取り寄せて植栽させるた。これが薔薇の品種改良のきっかけとなったというから面白い。ここからモダンローズ第1号の「ラ・フランス」が生まれ、しばらくして黄色の薔薇がはじめて誕生し、それからブルー・ローズに挑戦して「シャルル・ド・ゴール」が生まれたりするなど、欧米での品種改良が進んだ。日本でも、「紫雲」を生み出した鈴木省三という世界的に著名な育種家がおられたらしい。またそのうち、薔薇の歴史を調べてみたいと思っている。

新宿御苑の春の薔薇


新宿御苑の春の薔薇


新宿御苑の春の薔薇


新宿御苑の春の薔薇


新宿御苑の春の薔薇



 新宿御苑の春の薔薇(写 真)は、こちらから。



(2011年 5月21日記)


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