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徒然188.殿ヶ谷戸庭園

殿ヶ谷戸庭園の次郎弁天池の紅葉の木々


 お茶の水から中央線に乗って約30分で、国分寺の駅に到着する。その駅前にある母子の銅像を左に行くと、わずか2〜3分で「殿ヶ谷戸庭園(とのがやとていえん)」に着く。実は私も、上京しておよそ40年が経ったというのに、きのう新聞で知るまでは、そのような庭園があるとは全く承知しなかった。いただいたパンフレットなどによると、 「ここは、大正初期に江口定條(後の満鉄副総裁)の別荘が設けられ、赤坂の庭師『仙石』の手によって作られました。昭和4年に三菱財閥の岩崎彦弥太に買い取られた後、津田氏の設計により本館と茶室紅葉亭を追加し整備された回遊式林泉庭園です。園地は武蔵野台地の傾斜地に位置し、国分寺崖線といわれる崖地とそこら中から湧出する地下水を巧みに利用して、武蔵野の面影をよく残しています」ということなのだが、話によると「昭和40年代の開発計画に対し本庭園を守る住民運動が発端となり、昭和49年に都が買収し、整備後、有料庭園として開園しました。なお、庭園の名称は、昔この地が国分寺村殿ヶ谷戸という地名であったことに由来します」とのこと。

殿ヶ谷戸庭園の竹林


 もともと、実業家の別荘だったことから、たとえば柳沢吉保の六義園、水戸徳川家の小石川後楽園などの雄大な大名庭園とは比べものにならないほど小規模な庭園である。しかし、「和洋折衷の回遊式林泉庭園」といわれるだけあって、小さな敷地にもかかわらず、開けた場所に広い芝生が植えられているかと思えば、その脇に萩のトンネルや藤棚がしつらえてある。周囲は紅葉ばかりで、上を見上げると青い空の両脇に真っ赤な紅葉が迫ってきている。これは・・・すごい。紅葉の洪水に空が襲われているようだ。

青い空の両脇に真っ赤な紅葉


 さらにその先は崖の下で、小路に沿って行くと、京都の嵯峨野を彷彿とさせる竹林があった。もっと進むと、次郎弁天池というものがあって、崖からの湧き水がそこに流れ込んでいる。池の周りには、一面の紅葉の木々があり、まさに今が盛りで、辺りを一面の赤に染め上げている。池を半周して高台に登り、そこあるその名も「紅葉亭」で一服すると、弁天池と周囲の紅葉がよく見渡せるという寸法である。

殿ヶ谷戸庭園、鹿おどし


 紅葉亭では、これからお茶席が設けられるようだ。その脇には鹿おどしがあり、流れる水が竹筒に溜まってその重みで下に落ちるたびに、カターンという乾いた音があたりに響いていた。なかなか風流なものである。そうやって池を一周して再び芝生地へと戻り、管理所に行くと、岩崎家の家系図と家族写真があった。同じものを湯島の岩崎邸でも見たことがある。ここに写っている岩崎家の皆さんも、まさか100年後にこの写真がこうして一般に公開されることとなってしまったとは、思いもしなかっただろう。

殿ヶ谷戸庭園、岩崎家の家族写真





 殿ヶ谷戸庭園(写 真)は、こちらから。


(2010年11月21日記)

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